株式投資

投資を始めよう:適正な株価を探る指標について

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この記事はこんな方におススメです
  • これから新NISAの制度を活用して投資をはじめたい方
  • 既に新NISAをはじめているが、どうすればよいか迷っている方
  • 新NISA制度をしっかり理解したい方

はじめに

投資を始める際、適正な株価を理解することは重要です。企業の価値を評価するために、いくつかの指標を活用することができます。このブログでは、投資初心者の方々に向けて、株価を予測するための代表的な指標について解説していきます。

適正株価を探る3つの指標

ここにあげる3つの指標は代表的なもので、もちろん適正株価を探る指標がこの3つだけというわけではありません。ただ、まずは基本的なこの3つの指標を押さえておいて、必要に応じてその他の指標についても理解を深めていくとよいでしょう。

ここでご紹介する3つの指標は「配当利回り」「PER(株価収益率)」「PBR(株価純資産倍率)」です。順にみていくことにしましょう。これらはいずれも適正株価を探るための指標なので、「株価」を何かと比較します。配当利回りは配当と株価の比較、PER(株価収益率)は利益と株価の比較、PBR(株価純資産倍率)は純資産と株価の比較です。

配当利回り

まずは計算式を確認しておきましょう。

配当利回り = 1株あたりの配当 ÷ 株価 =(配当総額÷時価総額)

主要企業では2%前後くらいが目安です。但し、配当利回りが高いからと言って必ずしも良いとは言えないので注意が必要です。配当利回りの計算式をいまいちどみると、「1株当たりの配当」÷「株価」です。もしも配当利回りが高いことが魅力的であれば、皆がこの株を買うことで株価が上がり、配当利回りは下がるはずです。つまり、配当利回りが高いままというのは、利回りが高いにもかかわらず、あまり人気がないということです。

逆に言うと、配当利回りが低いものは、その銘柄を買っている人が多く株価が上がっているため、結果として配当利回りが低い状態に落ち着いている可能性もあります。

一概には言えませんが、おおまかに次のような傾向があるといえるでしょう。

「高配当利回り株は成熟企業が多く、低配当利回り株は成長期待の高い企業多い」

これは大まかな傾向であって、高配当、低配当には様々な理由があります。代表的な理由を整理しておきましょう。

<高配当利回り>
– 成熟ステージにいる
– なんらかの要因で株価が著しく下がった
– 今期の配当が一時的に高くなっている

<低配当利回り>
– 低配当でも株を買う投資家がたくさんいる
– 株主への利益還元よりも有望な事業投資を優先している
– 業績が厳しく配当が出せない

このように同じ配当利回りであっても、その理由はさまざまなので、表面的な配当利回りだけで判断するのは危険です。なぜその配当利回りとなっているのかを確認しておくとよいでしょう。

たとえば、過去10年に渡って配当は安定していたのか、増加傾向だったのか、今後はどうなりそうなのか。また、配当の原資となる利益を稼ぐ力はいまどうなっていて、今後伸びそうなのか、などを見ておく必要があります。

PER(Price Earnings Ratio:株価収益率)

この指標は、株価の適正価格を探る際にもっとも使われる指標です。PERは利益と株価を比較します。まずは計算式を見ておきましょう。

PER = 株価 ÷ EPS(1株あたりの利益)=(時価総額÷純利益)

EPS = 純利益 ÷ 発行済み株式数

PERは株価が1株当たりの利益の何倍にあたるかを示す指標です。PERの平均は15倍と言われますが、配当利回り同様、高ければ割高、と単純に判断できるものではありません。高い場合も低い場合もそれぞれに理由があります。

純利益が今後何年も積み重なるならPERは高くなりますし、逆に、今後利益が頭打ちになる減益傾向ならばPERは10倍を割り込むこともあります。また、今年だけ特別に利益が急増した場合などもPERは低くなる可能性があります。

配当利回り同様、PERの数字だけで判断するのではなく、いまのその企業の利益体質や今後の見通しを踏まえ、なぜそのPERになっているのかを考えることが大切です。

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PBR(Price Book-Value Ratio:株価純資産倍率)

PBRは株価が1株あたりの純資産の何倍まで買われているかを見る投資尺度です。貸借対照表の「株主資本(純資産)」と株価(時価総額)を比較します。この株主資本が帳簿上の会社の価値です。まず計算式を確認しておきましょう。

PBR = 株価 ÷ BPS(1株当たりの純資産) = (時価総額 ÷ 純資産)

BPS(Book-value Per Share)

株価が1株あたりの純資産の何倍まで買われているかを見るので、1倍未満の場合は株価は割安と考えます。PBRについてもいくつか注意点があります。

ひとつはPBRは過去のデータに基づいて計算される指標なので、将来の成長性も考慮する必要があります。企業の成長戦略や市場のトレンドを分析し、将来の収益性を予測して判断しましょう。また、純資産の構成や資産の評価方法、債務の有無などの確認を必要となります。

また、他の指標にもいえることですが、PBRは業種によって異なります。例えば、成長性の高いテクノロジー企業は一般的に高いPBRを持ちますが、伝統的な産業の企業は低いPBRを示すことがあります。業種ごとの平均値を知り、それに基づいて判断することが重要です。

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まとめ

今回は適切な株価を探る3つの指標、配当利回り、PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)についてみてきました。いずれの指標も絶対的な評価ができるわけではなく、また、業種や会社の成長ステージによっても異なるものなので、いくつかの会社との比較や財務状況の確認をあわせて行う必要があります。

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