投資を始めよう：ROE（自己資本利益率）を理解しよう

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はじめに
フローとストック
自己資本利益率（ROE：Return on Entity）
まとめ

はじめに

これまで損益計算書や貸借対照表を扱ってきました。自己資本利益率（ROE：Return on Equity）は、企業の収益性を評価する重要な指標で「企業の利益と資本の効率的な活用」を表します。この記事では、ROEの意味と計算方法をわかりやすく解説します。

フローとストック

経済には「フロー」と「ストック」という概念があります。

フロー
1年や四半期という一定期間内に、会社がどう過ごしてきたか、その期間の売上高やコスト、利益を表します。

ストック
期末など、ある特定の時点での会社の状態を見たもので、その時点の借り入れや貯まった資本、どういう資産を持っているかなどを表します。

この説明を聞いただけで、損益計算書はフロー、貸借対照表はストックとわかりますね。この２つは密接に関連しています。両社が効率的にかみあっているかを測る指標がROE（自己資本利益率）となります。

自己資本利益率（ROE：Return on Entity）

ROEとは

ROE（Return On Equity）は、企業の自己資本に対する収益性を示す指標です。具体的には、純資産に対する企業の当期純利益の割合を示します。自己資本とは会社の資本の一部で株主からの出資（株主資本）などを含む返済不要な資産のことです。ROEは主に出資する株主などの投資家が企業投資する際に、この企業が自己資本をいかに効率的に活用し、どれくらいの利益を上げられているかを測る指標となります。

ROEの計算式

ROEは以下の計算式で求められます。

\[ROE = \frac{当期純利益}{自己資本} \times 100 \]

ROEからわかること

ROEは、返済する必要がない資本である「自己資本」をどれだけうまく活用し利益を生み出しているかを示す指標です。ROEの数値が高いということは、自己資本を使って効率よく利益を生み出せていることを意味します。一般的に、ROEは10%以上であれば良好な状態だと判断されます。ただし、業界によって目安が異なるため、業界の目安を参考にしましょう。