▶ これから投資を始める方向けにブログを書いています
はじめに
投資の目安とする際にいくつか視点を設定するとわかりやすいですね。ここでは「企業の安定性」「株価の割安性」「経営の効率性・収益性」「企業の成長性」「配当」の5つの視点を持つことにして、これらを測定することができる指標を整理してみましょう。各指標は業種によって異なることが多いので、業種ごとの平均をみたり、同業種の他社と比較してしっかり検討することが大切となります。
5つの視点とみるべき指標
冒頭でご紹介したようにここでは投資をするにあたり5つの視点を設定して、それぞれに関連する指標を整理しましょう。
企業の安定性
企業の安定性を測る指標を整理しておきましょう。以下が考えられます。
- 自己資本比率
- 流動負債と流動資本の比率
株価の割安性
既にブログでもご紹介したPER・PBRを見るとよいでしょう。
- PER(Price Earnings Ratio:株価収益率)
- PBR(Price Book-Value Ratio:株価純資産倍率)
▶ PER・PBRについて確認したい場合は以下をご覧ください。
経営の効率性・収益性
- ROE(Retrun On Equity:自己資本利益率)
- 売上高経常利益率
- 総資本経常利益率
企業の成長性
- ROE(Retrun On Equity:自己資本利益率)
- ROA((Retrun On Assets:総資産利益率)
- 営業利益成長率
- 総資本経常利益率の伸び
- 売上高成長率
配当
- ROE(Retrun On Equity:自己資本利益率)
- 配当性向
- 配当利回り
各指標の業種別平均
ここでは先に整理した指標のうち、複数の視点と関連して入手しやすい指標である「自己資本比率」「PER」「PBR」「ROE」「ROA」「営業利益成長率」「配当利回り」について業種別の平均を整理しておきましょう。
各指標の業種別平均を整理するまえに、市場について確認しておきましょう。これまでは東証一部、東証二部、マザーズや、大証一部、大証二部、ヘラクレス、JASDAQのように市場がわかれていましたが、現在では「プライム」「スタンダード」「グロース」という3つの市場区分に変わっています。
- プライム市場
- 多くの機関投資家の投資対象となる企業が上場している
- 高いガバナンス(企業統治)を備えており、安定株主の株式の保有比率が高くならないようにしている。
- スタンダート市場
- 一般投資家が円滑に売買できる適切な流動性を持つ企業が上場している。
- 基本的なガバナンス水準を備えている。
- グロース市場
- 高い成長性を実現するための事業計画や進捗が随時・適切に開示されている企業が上場している。
- 相対的にリスクが高い企業も含まれている。
ここではプライム市場の業種別の各指標の平均を整理しておきましょう。これは頑張って計算しなくても、ザイマニ | 財務分析マニュアル | 上場企業のIR情報を図解とグラフでわかりやすく解説する財務分析の決定版サイト (zaimani.com)で簡単にデータを入手することができます。
TOPページの検索窓で、入手したい指標を検索するだけです。やってみましょう。まずは、PERのデータを入手してみましょう。
すると、指標の検索結果が表示されます。この中から、データを取得したい指標を選択します。今回は「PER」を選択します。
すると、ページ下部に選択した指標(ここではPER)の業種ごとの平均値が表示されます。しかも各年毎にデータを提供してくれます。これは便利!
データは表の下の「平均値データをダウンロード(CSV)」で簡単にダウンロードできます。同じ要領でPBRや配当利回り、ROEについてもデータを入手することができます。これを整理したのが以下となります。
このように整理した業種別の指標の平均値に条件付き書式でカラースケールやデータバーをつけるとぱっと見でどの業種が調子が良いのかわかりやすくなりますね。
まとめ
実際に投資する銘柄を選定する際には、業種平均とだけではなく、同業種の他の会社とも比較するとよいでしょう。個人で投資する際には、これだけ多くの業種に分散して投資することもないと思いますし、自身が投資を検討している業種と、その業種の中で選択した企業をいくつか並べて比較してみるとよいでしょう。
コメント